「見よう見まねでブログを書いているけれど、これで合っているのかな?」
「もっと読まれるブログを作るにはどうしたらいい?」
そんな悩みを抱えていませんか?
ブログでの発信を始める際に必要なのが「ターゲット設定」です。たった1人の誰かに向けた記事を書くだけで、読まれる確率はグッと上がります。
この記事では、Webマーケティングの現場スタッフがブログ初心者でもすぐに実践できるターゲット設定の4ステップを具体例を交えながら、わかりやすく解説します。
ブログの書き方でお悩みのWeb担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
ブログのターゲットとは?なぜ必要?
ブログのターゲット設定は、興味・関心がある人にアプローチするために欠かせないステップです。
一昔前なら「みんなが好き」なものは、ヒットにつながりやすい傾向にありました。なぜなら、テレビや雑誌などの限られたメディアが情報発信の中心だったからです。
しかし現在は、SNSやネットの普及で、ひとりひとりが自分の好みに合う情報を見つけやすくなっています。そのため人によって欲しいものが異なり、消費者のニーズが多様化しているのが実情です。
また、ライバルとなる会社も多く存在します。差別化して本当にいいものを作らないと、商品が広まらない時代になっているのです。
自社の商品やサービスがいいものであったとしても「誰に発信するのか」を明確にしなければ、売上げアップは難しいといえます。ブログにおけるターゲット設定も、成果を上げるための大切な第一歩です。
ターゲットを決める前に!ブログの目的は明確?
そもそも、ブログを書く目的が決まっていないという人は「何のためにブログを書くのか」を明確にすることが大切です。
ブログの目的は、大きく以下の3つに分けられます。
目的 | 内容 | 発信内容 |
認知拡大 | 自社を知らない人に知ってもらうための情報発信 | ・初心者に向けたお役立ち記事 ・業界のことを知ってもらうための情報 |
来店促進 | 読者に行動してもらうための情報発信 (問い合わせや資料請求なども含む) |
・事例紹介 ・お客様へのインタビュー記事 ・悩んでいる人の背中を押すような情報 |
売上げアップ | ・購入や契約につなげるための比較・検討 ・具体性や説得力・信頼感を深める内容 |
・商品の紹介ページ ・導入メリット ・競合との違い |
どんな人をターゲットにするのかを選定するためにも、ブログの目的は最初に決めておきましょう。
ブログのターゲットを決める4つのメリット
ブログのターゲットを決めると、以下のメリットがあります。
- テーマに迷わなくなる
- 読者に伝わりやすくなる
- 検索されやすくなる
- ファンを増やせる
1.テーマに迷わなくなる
「誰に書くのか」が明確だと、ブログの発信内容を考えるときに迷いにくくなります。ターゲットの悩みや関心事を軸に、発信内容を選定できるからです。
例えば、住宅のリフォーム会社がリフォームを考えている人に向けてブログを書く場合を考えてみましょう。ターゲットがぼんやりしたままブログを始めると、何を書けばいいか迷いがちです。
しかし「築15年の戸建てに住む30代共働き夫婦」と具体的にすると、相手が知りたい情報が浮かびやすくなります。「リフォーム費用の目安」「信頼できる業者の見分け方」など、伝えるべき情報が明確になり、誰かに役に立つブログをスムーズに書けるようになるでしょう。
2.読者に伝わりやすくなる
ターゲットを決めると、内容や言葉遣い、見出しをその人に合わせやすくなります。結果として「自分のための記事だ」と感じてもらえるのです。
例えば「初心者のブログ担当者」に向けて記事を書くとしたら、専門用語はできるだけ避けた方が伝わりやすいでしょう。
一方ターゲットを明確に決めないと、伝えたいことが定まらず誰にも刺さらない内容になってしまいます。ターゲットがわかりやすいと、共感が生まれ、メッセージがしっかり伝わります。
3.検索されやすくなる
ターゲットが明確に決まっていれば、その人が検索しそうなキーワードや悩みを想定しやすくなります。悩みにまつわるキーワードを記事に盛り込めば、検索エンジンでの評価も上がり、多くの人に検索されやすくなるでしょう。
例えば、工務店のターゲットが「家を建てたい30代の夫婦」だとします。検索しそうなのは「間取り 後悔」「30代 注文住宅 予算」など。
ターゲットに合わせ、具体的なキーワードを意識して記事を作ることで、検索上位に表示されやすくなり、多くの人に届くブログになるのです。
4.ファンを増やせる
ターゲットを明確にすると「自分のための記事だ」と思われ、好感や信頼を抱いてもらいやすくなります。さらに、発信に一貫性が出るため、価値観や会社の歴史への共感が生まれることも。
「自然素材の家づくりの魅力を発信するブログ」を続けていれば、自然素材の家を建てたいと思っている人の目にとまりやすいです。何度も自社の記事を見かけることで「この会社なんか好きだな」と興味を抱いてくれるでしょう。資料請求や問い合わせなどの行動を起こすきっかけにもなります。
ブログは単なる情報発信ではなく、信頼関係の構築やファンを増やすことにもつながるのです。
【具体例で解説】ブログのターゲットの決め方4ステップ
「ターゲットの重要性はわかったけれど、具体的にどうやって決めればいいの?」
そんな人のために、ブログのターゲットを決める方法を4ステップで紹介します。具体例も合わせて解説しますので、ぜひ参考になさってください。
ステップ1.ブログのテーマや目的を決める
まずは、ブログで何を達成したいのかを明確にしましょう。あらかじめ、社内でブログの位置づけを確認する機会を設けることをおすすめします。
- 認知拡大
- 来店・問い合わせ促進
- 売上げアップ
例えば「食品メーカー」のブログを例に挙げると「認知拡大」を目的にすることが多いでしょう。しかし、ECサイトでの購入につなげたいのであれば「売上げアップ」が目的になります。自社のブログのゴールを決めることで、方向性がブレにくくなります。
ステップ2.どんな人に届けたいかを考える
ステップ2では、ターゲットの属性を大まかに決め、読者像を少しずつはっきりさせましょう。
ターゲットの属性を決めるときは、以下のテンプレートに沿って作成してみてください。
【ターゲットの属性テンプレート】
- 年代
- 性別
- 家族構成
- 生活スタイル
食品メーカーのターゲット像を決めるときの具体例を以下の表にしました。
商品の特徴 | 年代 | 性別 | 家族構成 | 生活スタイル |
子ども向け (おやつや栄養補助食品など) |
30〜40代 | 女性 | 小学生以下の子どもがいる母親 | ・共働きで忙しい ・栄養ある食事を時短して用意したい |
OL向け (ヘルシー惣菜・スープ・ダイエット系) |
20〜30代 | 女性 | 一人暮らし | ・バリバリ仕事をしていて忙しい ・美容や健康に気を使いたい |
シニア向け (やわらかい食品・減塩・健康重視) |
60〜70代 | 男女 | 夫婦 | ・健康志向 ・時間に余裕がある ・家庭料理中心 |
ステップ3.たった1人のペルソナを作る
ペルソナとは、ブログを届けたい理想のターゲット像を、たった1人の人物として具体的にイメージしたものです。
ステップ2で決めたペルソナを、1人のキャラクターとして落とし込むと「検索しそうなこと」や「どんな言葉なら響くか」などが見えてきます。自社のブログに必要なペルソナを実際に作成してみましょう。
今回は、食品メーカーの【子ども向け商品】のペルソナ設定を以下の表にまとめました。
項目 | 内容 |
名前 | 鈴木 あやか(すずき あやか) |
年代 | 38歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 保険会社の事務職 フルタイム勤務 |
年収 | 世帯年収800万円 |
居住地 | 神奈川県郊外のマンション |
家族構成 | 夫(40歳)・小学1年生の娘・年中の息子の4人家族 |
住居タイプ | 3LDKの分譲マンション |
平日の生活 | 朝7時に家族を送り出し、8時〜17時まで勤務 帰宅後は夕飯準備と子どもの宿題サポート |
食生活の傾向 | 平日は時短料理・冷凍食品を活用 休日は手作り志向 子どもの栄養バランスを重視 |
健康・美容意識 | 子どもの健康に敏感 自分のことは後回しになりがち |
よく使うSNS | Instagram 育児、時短レシピ、ママアカウントの発信を検索 |
よく見るメディア | YouTube クックパッド ママ向け情報サイト |
信頼する情報源 | ママ友の口コミ SNSの投稿 公式サイトのレビュー |
今すぐ解決したい 悩みや欲求(顕在ニーズ) |
栄養バランスの良い食品を提供したい 手間がかからない子ども向けおやつがほしい |
本人も気がついていない 心の奥にある願望(潜在ニーズ) |
忙しくてもいい母親でいたい 子どもの健康を守りたい |
購入行動の傾向 | 価格と安全性を重視 レビューや成分を比較検討する |
購入時の障壁 | 安全性 子どもが食べてくれるか |
ペルソナ設定のときは、名前や年齢、悩みの内容まで細かく決めることが大切です。項目が多く感じるかもしれませんが、たった1人を明確にイメージすることで、心に響くブログを書くことにつながります。
ステップ4.伝えたいことを決める
ペルソナが決まったら、いよいよブログで伝えることを決めましょう。伝えたい価値がはっきりすると、読者にとっても読みごたえのある内容になります。
食品メーカーの【子ども向け商品】の場合
- 忙しいママでも手軽に栄養をとれる
- 罪悪感なく使える時短食品
といった忙しいママの悩みを解決する内容が好ましいでしょう。
たった1人に届ける意識が、読まれるブログを作る
ブログの成果を出すために欠かせないのが、最初のターゲット設定です。
「誰に向けて書くのか」を明確にすることで、発信内容に一貫性が生まれ、読者に「私のための記事だ」と感じてもらいやすくなります。
今回の記事では、ターゲットを決めるメリットや設定方法をお伝えしました。
ブログで大切なことは「誰でもいいからたくさんの人に届けたい」ではなく、「たった1人のあの人のために書く」という意識です。
ブログを書く前に、自社の商品を必要としている読者像を明確にすることから始めましょう。
わからないことは、サポート担当者に聞いてください!
今後も、Web担当者の皆様に役立つ情報を発信していきますので、ぜひご覧ください。